先日地元の方の葬儀を無宗教で施行しました。生前本人から希望を聞いて、その通りの葬儀をしたつもりです。本当に自由な形で、家族~親戚~お孫様たち・・・とお別れの言葉を故人様に向かってお話しされていましたが、故人の生前の人柄がよくわかり、私も胸が熱くなりました。そしてお孫さんたちの心の中で生涯忘れる事のないお別れになったのではないかと思います。
ただご家族が集まれる日が土曜日もしくは日曜日だということで式まで10日間待ちました。その場合弊害となるのが故人様の状態です。10日も先になりますと故人様の状態は変わってきてしまいます。そこでアクアクオリティの【K】さんにメイクをお願いしました。彼女の経験と技術により、故人様がなるべく生前と近い状態に戻ることができてご遺族から感謝の言葉を頂きました。
このメイク会社とは15年近くお付き合いをしておりますが、このような感謝の言葉を頂いたのは数え切れないほどです。【K】さんは、家族を亡くして悲しんでいるご遺族に対し少しでも生前と同じように、また納得してもらえるようにと日々鍛錬を重ねています。自分達が納得できればそれでいいという事は絶対にありません。ご遺族に納得してもらい、その結果少しでも家族の悲しみの軽減につながればと思っているそうです。
また【K】さんは自分に厳しく後輩には優しいという人格者で、彼女に教わった後輩達がどれだけ技術を身に付けたことでしょうか。後進の育成に関しては私も大変参考になります。令和の時代は厳しい言葉よりも相手に理解をさせる心ある言葉が必要です。
そんな重要な仕事をしている彼女たちに出来ることは、城西ホール本館もしくは別館でのメイク業務終了後、隣のセブンイレブンでスイーツを買うことくらいです。また忘年会の焼肉もメイク部スタッフ全員無料で招待して、お腹一杯にご馳走することしか出来ません。私が入社した30年前は『納棺師』という仕事はありませんでした。本木雅弘さんが主演した『おくりびと』の影響からこの仕事にスポットが浴びたのではないでしょうか。新型コロナウィルスの影響により葬儀の規模は縮小しましたが、メイクだけは非常に売り上げが伸びています。弊社はオプション(スライドショー・音楽生演奏・エンバーミング等)はほとんど薦めません。皆様にお薦めしている唯一のオプションが故人様のメイクです。また火葬のみというシンプルなお別れ方式でもメイクをされる方増えております。大変な仕事とは思いますが、ご遺族と同様城西葬祭スタッフも常に彼女たちに感謝をしております。